「用意されたレールの上を歩くのではなく、自分の道は自分の力で切り拓いていきたい」石井さんは自信たっぷりにそう語る。いろいろ話を伺ってみると、なるほどと納得させられてしまうのだ。成長とは何か?石井さんの話にそのヒントがあるかもしれない。


目次

1.学生時代:小中学校で教わった「オンリーワンを目指す生き方」。
2.キャリア選択の軸:未来を切り拓く可能性を秘めた「統計学」という学問との出会い。
3.社会人時代/ビジョン:内定者時代の1年間で、他の誰にも負けない大きなアドバンテージを獲得。

学生時代:
小中学校で教わった「オンリーワンを目指す生き方」。

私は小学校・中学校は国立の小中一貫校に9年間通っていました。いわゆる「お受験」を経験したのですが、単純に「自宅から1番近い学校だから受けてみるか?」という親の意見に同意しただけで、親が特に教育に熱心だったということではありません。実際、ひらがなで自分の名前が書ければ十分という認識で試験に臨み、入学後に周りと知識の差を感じて驚いたのを今でも覚えています。

入学後もゆとり教育全盛期だったこともあり、「ナンバーワンよりオンリーワン」が教育方針として掲げられ、がつがつ勉強するというよりは、「教科書の要らない授業」というのが多かった気がします。個性的な友人が多く、その中ではわりと真面目な方だったと思いますが、このオンリーワンを目指す生き方には、大きな影響を受けました。
小学校時代は特に習い事はしていませんでしたが、中学からテニスを始めるとすっかりその魅力にハマっていきました。しかし、部全体のレベルが高くなかったこともあり、物足りなくなってきまして。「高校では本格的にテニスをやりたい!」と思うようになり、そのまま内部進学をするという選択肢もありましたが、敢えて環境を変え、高校は進学校且つスポーツ強豪校でもある桐蔭学園に進学しました。 桐蔭学園では趣味として楽しみたい生徒向けのテニス同好会と本格的に打ち込みたい生徒向けのテニス部の両方があったのですが、私はテニス部に入部しました。当時はエネルギーのほとんどをテニスに注いでいたと言えるでしょうね。

桐蔭学園は1学年1000人を超える生徒が在籍するマンモス校だったので、自分の個性が埋没していくような感覚を味わいました。小中学校でオンリーワンを目指す大切さをずっと教えられてきたので、危機感を強く抱き、どうしたらもっと尖った生き方ができるんだろうと自問自答するようになりました。

そんな中で、高校2年の終盤には進路について考えるようになり、受験を決めた時点で部活を退部しました。高校生活残りの1年は受験勉強に勤しみました。

父はITエンジニアでしたので、最新のMacが常に家にあり、おもちゃで遊ぶように「一太郎」や「クラリスワークス」などに親しんでいました。こうした家庭環境からごく自然にメカ的なものに興味を持つようになり、高校生になってからは光ファイバーや陽子論など、物理の分野に関心が移っていきました。そこで大学では物理学を学ぼうと決め、東京理科大応用物理学科に進学しました。

キャリア選択の軸:
未来を切り拓く可能性を秘めた「統計学」という学問との出会い。

【写真説明:インタビューに対して真剣に回答いただく石井さん】

東京理科大は1年生の留年率が30%を超えることをご存じでしょうか?
とにかく1年生で学ばなければいけないことが山ほどあり、ここでしっかりと基礎を叩き込まないと、後の専門課程には進めないのです。物理・電磁・統計などの基礎を学んでいったのですが、私は特に統計学に興味を持ちました。統計の解析においてはコンピュータの活用が必須で、プログラミング言語を学ばなければなりません。数あるプログラミング言語の中でもC言語は最難関であり、学部内でも半数以上の学生がそこで脱落してしまうほどです。私自身も評価はCでやっと通過できたレベルです(笑)。そんなC言語で苦労していた頃、デジタルハリウッド大学でWebデザインの教科書として使われている「 HTML&Dreamweaver CS5 」が学内に置かれていまして。手に取ってみると、これがびっくりするほどわかりやすい!教授の難解な講義を何時間も聞くなら、これ1冊で十分じゃないかと思っていました。これを読んで自分でも作れる!と自信が持てました。

2年目からはいよいよ専門課程に進んでいくことになるのですが、8割物理系、2割情報系へと分かれていく中で、統計学の面白さに惹かれた私は情報系を選択しました。
統計学に惹かれたイチバンの理由は、実はある書籍との出会いにあります。アメリカのエール大学教授で計量経済学者のイアン・エアーズの著した「その数学が戦略を決める」という本で、当時トレンドになりつつあったデータマイニングのビジネスへの応用とその効果についてわかりやすく説明されています。具体的な解説は控えますが、この本は「今学んでいる統計学が実社会でどう役に立つのか」ということを私に教えてくれました。この本を読んで光が差すように自分が何を学びたいのかが見えてきました。興味のある方は是非読んでみてください(笑)

2年生になると時間に余裕が出てくるので多くの学生がバイトを始めるようになりました。私も何かバイトをしようと思ったのですが、周りの友達と同じように飲食店や塾講師でバイトをしていこうという発想には全くなりませんでした。 結局、ECサイトを作っている会社でWEBページ制作のバイトを始めました。きっかけはネットで服を買おうと検索していた時にその運営会社の採用ページに行きつき「アルバイトをすると40%オフで服が買える」というキャッチに目が留まったことです。実は現在持っている服の大半はここで買ったものです(笑)

バイトではまずランディングページの制作を手掛けました。その後、WordPressを活用した機能実装や新規サイトでのシステムの組み込み・実装などを経験し、数か月後にはクライアントとの調整業務までを手掛けるようになりました。こういった業務は、大学で学んでいることと仕事が直接リンクしていましたし、自分の興味・関心がある分野であったこともあり、すべてが繋がっているという充実感がありましたね。
他の学生たちとは違うことにチャレンジし、彼らの一歩先を行っているという優越感もありました。
100点満点を目指す勉強ではなく、200点、300点とどこまでも加点していく勉強ができていたんじゃないかと思います。

この時期に将来に向けての課題として捉えていたのが、技術力だけではない新たなスキルの獲得です。技術力とは必要条件ではあっても十分条件ではなく、仕事の成果を挙げるためには戦略性こそが重要だと感じていました。
これこそが就職への動機に繋がっていくわけですが、バイトでの経験がなかったらそこまで考え至ってはいなかったでしょうね。

社会人時代/ビジョン:
内定者時代の1年間で、他の誰にも負けない大きなアドバンテージを獲得。

【写真説明:内定者時代のベトナム出張で現地社員と交流する一コマ】

具体的に就職について考えるようになったのは大学3年の夏頃。就職に強い理科系だったこともあり、最悪の場合は大学院に進めば何とかなるという安心感もありましたので、必要に迫られてというよりは、新しい挑戦という前向きな気持ちで就職活動を始めました。
本格的に活動が始まったのが11月。この時期だけは就活に集中すべく、バイトは中断しました。それほど多くの企業を訪問したわけではありませんが、3年生が終わる頃にはじげんに加えてIT系メガベンチャー2社から内定を頂きました。

私の企業選択の軸は、成長性・採用力の2つでした。成長性については客観的なデータで一目瞭然でしたが、採用力については過去数年の採用実績校に注目していました。学歴がすべてとは思いませんが、やはり有名大学から優秀な人材が集められる企業ならば信頼できる仲間や環境が得られるのではないかと思いました。じげんを含む内定先3社はその条件を満たしていましたが、その中で、じげんを選択したのは、「イチバン尖っている」と感じたからです。自分が求める最適な環境が待ち受けているように感じとてもわくわくしました。

その後、入社前研修も兼ねて、じげんでバイトを始めました。アルバイトに参加している他の内定者は、ビジネス職採用だったこともあり、次年度の新卒採用に関する業務に就いたのですが、私は最速で成長したいという思いがあったので、「より現場に近い実践的な開発がやりたい」と志願。「よし、やってみろ」と開発の中枢部門に入れてもらいました。全社員が今も使っているような社内システムの開発を皮切りに次々と仕事を任せられ、入社する頃にはじげんのエンジニアとして一通りの基本スキルは身につけていました。

内定者時代の1年間で最も自信を深めた仕事が、ベトナムでの現地プログラマのマネジメントです。
じげんでは海外でのオフショアも展開しているのですが、オフショア事業が急拡大する中で、日本語の話せる開発力の高いエンジニアを増員する必要が出てきて、一時的に日本から若手を選抜して派遣しようということになったのです。こんな経験が積める機会は滅多にないと思い、自ら立候補してベトナムへと乗り込んだわけです。言葉の壁がある上に、じげんを代表して赴く以上、現地で「新卒だからできない」は言い訳になりません。何とか成果を出さなければと密かに大きなプレッシャーを感じていました。
1ヶ月以内に現地でプログラマと日本のエンジニアの橋渡しとなり、的確なテストコードを作るのは並大抵の苦労ではありませんでしたが、無我夢中でやり切りました。こうした内定者時代の1年間で、他の誰にも負けない大きなアドバンテージを得た気がしますね。

入社から半年たった現在は求人事業部にて「転職EX」、「派遣EX」、「アルバイトEX」という3つのWEBサービスの開発を手掛けています。私のような人間は特別だと思われるかもしれませんが、じげんという会社では「自分の得たいキャリアパスは自ら発信して勝ち取っていく」ことが基本であり、私のような考え方をする人は決して珍しくありません。会社がつくったレールの上を歩くのではなく、自分の道は自分の力で切り開いていくしかありません。

今後の話をすると、私には強化したいと思っているテーマが3つあります。
「自分の技術を磨く」「技術を活かせる戦略性を身につける」「フィジカルを強くする」です。
会社にとって必要な人材とは、ずばり売上を挙げて利益をもたらす人材で、それができる人間の要素がこの3つで、エンジニアである自分も同様に利益にコミットすべきだと考えています。私は組織におんぶにだっこのような生き方はしたくありませんので、この3つを最速で強化していき、何があっても、どこにいても、誰もが認める圧倒的な力を発揮できる人間でありたいです。そして、自分の手で、今はまだない新しい仕組みを創り出していくことが今後の展望ですね。
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出身 東京都
好きな言葉or座右の銘
趣味 「フィジカルを強くする」ためのジム通い
地球最後の日に食べたいもの 芝漬け
今一番行きたいところ アメリカ、ギアナ高地
越後屋輝樹

越後屋輝樹

1989年リクルート入社以来、HRの仕事一筋に歩んできました。現在は宇都宮市を拠点に、フリーランスとして企業の採用広報のコンサルティングとライティング業務を行っています。
座右の銘は「朝毎に懈怠なく死して置くべし」
越後屋輝樹

投稿者:

越後屋輝樹

1989年リクルート入社以来、HRの仕事一筋に歩んできました。現在は宇都宮市を拠点に、フリーランスとして企業の採用広報のコンサルティングとライティング業務を行っています。 座右の銘は「朝毎に懈怠なく死して置くべし」